『それは失礼……全国の本物の文芸部に』 by長門有希
だいぶ(……っていうかものすごく)間が空いてしまいましたが、『長門有希ちゃんの消失』第一話の感想の続きです。
前回の続きから。
キョンに対し、ファンクラブに入っているのか訊いている長門。
やはり彼女からすればキョンが朝比奈みくるのファンクラブに入っているかどうか、ということは気になるようです。
ここでちゃんとキョンは否定していますね。涙混じりにですが(笑)。
この後のコマ外にある白い何か、が何なのかいまだにわかりません。
普通に考えると、これはキョンの答えを受けた長門が喜んでいる(ファンクラブに入っていない=みくるのファンじゃない)心情表現、なのでしょうが……魂のような形をしているので、前のページで昇天(気絶的な意味で)している鶴屋さんの表現……とも取れます。
背景にキラキラしたトーンを使っているので、喜びの表現(つまり長門)の方かなー、とも考えられますが……いや、昇天(つまり鶴屋)の方だとしても、キラキラしたトーンを使いそうな気も……。
結局わからない、ということで。
次のシーンで、長門が「お先にどうぞ」とキョンを先に促しています。
どうやら、長門が鍵を持っていた(あるいは鍵を一緒に取りに行って、長門が鍵を受け取った)らしいです。
そして二人は二人きりの部室で…………キョンが本を読み、長門がゲームして放課後を過ごすという、なんとも「あれー?」な展開に(笑)。
そもそも、大学ならともかく高校ってゲーム持ち込み禁止なイメージなのですが……(隠れて持ってくる人がいるのはわかってますが)長門が校則を破るっていうイメージはないので、この辺りはギャグ漫画的表現でしょうかね……。
結局部活終了時間まで何もしなかった(正確には本を読むかゲームをするかだった)二人です。
それにしても、キョンは読む本にカバーをかけ、ちゃんと栞も挟んでいますね。原作ではそんなに本好きなイメージはなかったのですが、どうやらこちらの世界では変なことに巻き込むハルヒやボードゲームに誘う古泉がいない分、キョンが本に費やす時間や手間が増えているようですね。
そしてここからが私のフィーバータイムです(笑)。
「誰もいない家で一人でいるより こうやって遠くで部活動の声や音を聴いている」というモノローグ……私も同じようなことを二次創作で書きました。このシーンを初めて読んだ時は凄い共感して、「そうそう、そうだよねー」と何度も頷いてしまいました。
自分の想いとリンクするとこんなに嬉しい気分になるんだなー、と実感しました。
長門が「ありがと」と御礼を言うシーンは、キョンじゃなくても思わずぐっときますよね。さすがにキョンも照れています。
そろそろ帰ろうぜ、話を逸らすキョンは情けないと思わなくもないですが、急にあんな顔で御礼を言われたら、照れてしまう気持ちもわかります。湯気出てるし(笑)。
「?」マークを出している長門は、なぜキョンが照れているのかわかっていない様子。
単に鈍感というだけではなく、これは後の展開への布石とも取れます。詳細はまたその『後の展開』の感想を書くときに。
この後、一緒に帰る途中で、長門はクリスマスパーティのことをキョンと話し始めます。
その途中で、すれ違った人達。まあ、明らかに『あの二人』ですね。ちゃんと消失バージョンになっています。(片方は変化なしですけど)
歩く擬音が「ズン」というのは、彼女のキャラクター性が良く表れている部分です。実にこれだけで「彼女っぽい」と思わせるのですから、やはりキャラクター性というのは重要ですね。
第一話最終頁で、長門がすれ違った人に反応を示しています。この段階ではこの反応にどういう意味があるのかはわかりません。
一方、キョンの方は反応もせず「光陽園のやつか 知り合いか?」と長門に聴いていることから、やはりこの漫画でのキョンはハルヒのことを知らない様子です。
本編終了後の空きページにて、すれ違った相手もまた振り向いていることが描写されていました。これの理由に関しては後の展開で明らかになるので、考察するまでもありませんね。
その裏のページには、たくさん買い物をしてご満悦の朝倉嬢のカットが入っています。もはや主婦の顔をしている朝倉ですがまだ高校生です。あしからず(笑)。
さて、ようやくこれで第一話の感想が終わりました。
我ながら長すぎる(笑)
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